ピン

1996年

ピン/ 1996年/ 時計、秒針、布、空気/ 250×250×250mm for one parts (150 parts)

ギャラリー現・東京

 

壁を覆う無数の球体。それぞれの先端では赤い秒針が時を刻んでいる。その場景からは、

時刻を知ることはできないが、時のうつろいを感じることができる。

“Pin”は個々の持つ内なる「時」と「間」を暗示している。

瞬間の連続といえる時間の流れの中、夥しい「時」が忘れ去られる一方で、誰もが心に

深く刻まれた「時」をもっているのではないか。

A.ランボーが太陽が海にとける瞬間を永遠として心に刻んだように。

 

それは(概念として)流れる時間に対して、止まっている時間といえるのかもしれない。