レトロアクティブ シングス

2021

 Retroactive Things
2021/ 江戸時代の骨董彫刻 (地蔵)、石。鉄 /2021 / 600×250×h.200mm
/3丁目カフェのための彫刻

「遡るもの(地蔵)」
横浜市たまプラーザで地域の人たちが集うコミニティースペース「3丁目カフェ」のための彫刻。
たまプラーザのある青葉区が日本一の長寿区になったことを記念して、地域の有志で地蔵を建立したいとのことだった。
縁あって小さな地蔵を手に入れた。素朴な佇まいに惹かれた。江戸時代のものだという。この地蔵を元に、彫りかけから、掘られる前の原石へと遡る流転を繰り返す様をつくった。
人は赤ん坊として生まれてから月日を重ねて老年となる。完成された地蔵は、さしずめ壮年、老年あたりだろうか。肉体は老いることは止められないが、精神は若返っていくことができるかもしれない。
時間を遡る三位一体の地蔵は、そのような妄想も体現している。
「もどり地蔵」と名付けた。