タイムライン
2024
タイムライン
2024 /D.13400×W.4800×H.2300 mm /自転車、車輪、木製スツール、大理石彫刻(キクラデス、観音)、土偶(埴輪)、磁器製の花瓶、馬の置物、コーラの瓶、テラコッタ、大理石、ライムストーン、コンクリート、合板 他 /photo: Yasuyuki Kasagi
本間はこれまで、私たちの社会をとりまく「不可視性」をテーマに作品を展開してきた。
本展では高架下に組まれた回廊のような台座に、制作者が特定できない彫刻や各地からの出土品、あるいは既製品といった物体を配置している。台座の上では物体が消滅し、時代や制作場所が異なる別なそれへ接続する光景が繰り広げられている。本間はこの歪み、引き伸ばされたタイムラインとしての彫刻を文明や美術史の一段面として提示し、不確かさや誤読も含めた新しいナラティブの発生を試みる。20世紀以降の美術に影響を与えたマルセル・デュシャンのレディメイドオブジェを模したモチーフから始まる連鎖は、周囲の環境とも関係しながらやがて台座とともに地中へと消えていく。